『もったいない』が合言葉

嘉田由紀子(かだゆきこ)

滋賀県知事の嘉田由紀子氏は、『もったいない』を合言葉に2006年(平成18年)滋賀県知事選挙に出馬しました。この『もったいない』は、新幹線新駅の建設凍結、滋賀県内に計画されているダムの凍結を見直して、旧志賀町に予定している廃棄物処分場の中止などを主張しての出馬になりました。女性の知事の誕生は、全国で5人目となる知事になりました。そして、嘉田氏が公約で出張した『新幹線新駅・産廃処理施設・ダム事業の凍結、見直し』政策を進めて、2007年(平成19年)度の会計予算をつけないことになり、選挙の公約どおりこれらの事業を事実上中止することになりました。

滋賀県知事として活躍している嘉田由紀子氏ですが、環境社会学者であり文化人類学者です。1950年(昭和26年)埼玉県本庄市に、本庄市議会議員を務めている渡辺康雄の娘として誕生しました。嘉田由紀子氏の姉は、現職の本庄市議会議員です。埼玉県立熊谷女子高等学校時代に生徒会長を務めていて、小田実著作「なんでも見てやろう」を読んでアフリカへ憧れを抱いています。京都大学農学部へ進学していますが、その当時女性部員がいなかった探検部へ、入部許可を求めて入部していますがその際は、後に夫に当時の部長と入部許可を求めて口論をしたうえでの入部となりました。京都大学農学部3回生の時にタンザニアで半年間生活しています。

学術研究

1973年(昭和48年)に京都大学農学部を卒業して大学院農学研究科へ進学し、アメリカ・ウィスコンシン大学大学院へ留学しています。アフリカやアジアの経済発展を社会開発や環境の面から研究するためでしたが、指導教官より日本の農村研究を促されて1974年(昭和49年)にアメリカより一時帰国して琵琶湖湖畔に於ける農村生活の形態変化について研究しながら海外での調査研究も継続していました。

1981年(昭和56年)京都大学大学院農学研究科博士後期課程を修了して、京都大学より農学博士を授与されています。論文名は「琵琶湖の水問題をめぐる生活環境史的研究」です。琵琶湖研究所員として琵琶湖周辺の農村生活、ホタルダスや水環境カルテなどを調査研究していました。1996年(平成8年)に開館した滋賀県立琵琶湖博物館には、構想の段階から深く関わっています。ちなにい後に滋賀県知事の座を争うことになる國松善次氏(嘉田氏の前の滋賀県知事)とは同僚でした。2000年(平成12年)に京都精華大学人文学部環境社会学科教授となっています。

滋賀県知事へ出馬

2006年(平成18年)に滋賀県知事選挙に出馬していますが、そのときには「もったいない」を合言葉にして『新幹線新駅の建設凍結』『県内に計画されているダムの凍結見直し』『旧志賀町に予定している廃棄物処分場の中止』などを主張して滋賀県知事選挙に出馬しています。

『超政党』という立場での出馬ですが、県民のための県政を目指すということから、全政党に対して推薦依頼を提出していました。自民党と民主党は別々に、当時の國松知事と嘉田氏の双方からそれぞれの主張を聞く会を催しました。民主党の中には嘉田氏を推す声が強くなっていましてが、民主党サイドが新幹線の新駅に対する立場を変えることができなかったため、結果的に自民と民主の両党は現職の國松氏に相乗りした形となりました。民主党県連のほうには、決定した直後に小沢一郎代表の相乗り禁止指令が出ています。

共産党は当初は嘉田氏を支援するために動いていましたが、途中で推薦から支持に切り替えた嘉田氏に対する反発と、新幹線の新駅とダム建設推進に含みを残す自民党近江八幡支部との対立から支援を見送ったことにより、対立候補を立てています。嘉田氏側は、共産党から他党の関係者を入れないように申し入れを受けて、「政党の違いは小異であり、県民党の立場で支持を求めた」けれども、共産党に受け入れられなかったと言っています。公明党側は、嘉田氏か國松氏かとの調整がつかなかったため自主投票としています。嘉田氏は社民党に対する要請でも、途中で推薦から支持に切り替えているため社民党側は嘉田氏に対して不快感を表明していますが、最終的に受け入れることになりました。

最終的に嘉田氏は、社民党支持と近江八幡支部をはじめとする自民党非主流派の支援が残りました。そして激しい選挙戦の末に、自民・公明・民主の3党が推す國松善次前知事を破って当選しました。2010年(平成22年)7月に、滋賀県知事選挙に再選を目指して出馬していますが、自民党前衆議院議員の上野賢一郎氏を破って再選を果たしていますが、この時の得票数419,921票ですが、滋賀県知事選挙史上で最多得票になりました。

2006年(平成18年) 選挙結果・・・得票数:217,842票 投票総数の約46パーセント

  • 嘉田由紀子氏 当選・・・ 217,842 票: 無所属 新人 社会民主党(支持)
  • 國松善次氏(前知事)・・・185,344 票: 無所属 現職 自由民主党、民主党、公明党(推薦)
  • 辻義則氏 ・・・ 70,110 票 :無所属 新人 日本共産党(推薦)

2010年(平成22年)選挙結果・・・得票数:419,921票 投票総数の約63パーセント

  • 嘉田由紀子氏 当選・・・ 419,921 票: 現職
  • 上野賢一郎氏 ・・・ 208,707 票:無所属 新人
  • 丸岡英明氏・・・36,126 票:無所属 新人 日本共産党(推薦)
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