田中康夫氏の政治姿勢

政治姿勢

3選目で落選した田中康夫氏ですが、知事を退任した翌年の2007年7月に行なわれた第21回参議院議員通常選挙に、新党日本の比例区から立候補をしています。この時には選挙の直前の7月5日に、新党日本の幹事長荒井広幸氏と総務会長の滝実氏が、新党日本の党運営と参院選に際しての選挙公約が、新党日本に所属する国会議員の滝氏と荒井氏の両名の了承を経ずに決定されたことをめぐって2人が離党しました。そのため「新党日本」が結党した当時に国会議員だったメンバーはいなくなりました。このため、新党日本には現職の国会議員がいなくなったため、選挙活動に対する政党助成金が大幅に減りましたが、参議院比例区で田中康夫氏が458,211票獲得して初当選したことで新党日本は、再び政党助成金をうけるようになりました。

田中康夫氏は、東京都知事だった石原慎太氏と知事に在任中にはよく比較されていました。2人とも出身大学が一橋大学ということもあり、おまけに作家。そしてそれぞれ「太陽族(石原氏)」「クリスタル族(田中氏)」といった言葉の生みの親という共通点があるからです。田中氏が知事に在任していたころは比較されていましたが、思想的に田中氏と石原氏は大きく異なっている部分もあるため、田中氏の著書の中で取り上げていることがおおくなっています。

ちなみに知事に在職していた時には、日本外国特派員協会での講演で「彼自身がカワード(coward:臆病者)だから、失うものがあるから強い自分を演出している」と評したこともあります。この時、石原氏は「どっちがカワードだよ」などと返しています。 石原都政への批判は、その他に築地市場の豊洲への移転構想であったり、新銀行東京への資金投入といった石原氏の採った都政への批判です。

石原都知事への批判は、長野県知事として就任する以前にも、石原の『「NO」と言える日本』や三国人発言について批判していますが、田中氏のモットー「是々非々」という言葉の通りに、義務教育費国庫負担の一般財源化が議論された際は協調しり、、元・東京都副知事浜渦武生辞任の際には、石原を擁護する発言を行ったこともあります。

経済への考え方

イギリス初の首相サッチャー氏の様に、利権にまみれた旧体制を壊した後にブレア氏の様にクリーンで公正な社会を再構築する、という両方の役割を一人でこなす政治家。と自負している様に、イギリスの市場原理を積極的に取り入れつつ、なおかつ福祉を重視するといった第三の道に考え方が近くなっています。さらにハイエクとケインズの融合を目指しているほか、新党日本のマニフェストではベーシックインカムの導入も掲げています。

小泉純一郎氏と竹中平蔵氏が打ち出した、アメリカ的な経済政策を導入する「新自由主義経済路線」を弱肉強食だと強く批判しました。そしてある程度の経済格差は認めつつ、しかし最下層の幸せを確保する最小不幸社会だと主張しています。

小泉純一郎氏のとる路線と自身の改革とは、車座集会とタウンミーティングその他や就任当時の高支持率など類似性が多いことから政治番組の『サンデープロジェクト』など問われた場面もありましたが、その際には「小泉路線はまやかしだ」と答えています。その後も、小泉氏のとった路線を「なんちゃって小泉・竹中へなちょこ構造改革」と表現しています。ちなみに小泉純一郎氏に関しては、第2次橋本内閣の厚生大臣だった当時から批判していました。

対外思想

アフガニスタン侵攻やイラク戦争を引き起こしたジョージ・W・ブッシュ政権と、ブッシュ政権を支持した自民党の親米保守派を批判しました。「反米」「嫌米」ならぬ、アメリカと友好関係は保ちつつも言うべき意見は言う「諌米」と、他国には依存しない「自立外交」を主張しています。

ブッシュ政権を批判する一方で、アメリカの前政権のビル・クリントン政権については、好意的な見方をすることが多くなっています。クリントンとモニカ・ルインスキーとのスキャンダル時にも擁護的な意見を述べていました。また、クリントン政権下で副大統領を務めてたアル・ゴア氏についても評価しています。反米左派政権のベネズエラのウゴ・チャベス大統領の自立路線を賞賛しています。

マニフェストによると、日本の位置から考えて「交差点外交」や、自衛隊を「サンダーバード隊」に改組することで、国際的に災害救助を行うことを提案しています。マニフェストでは自衛権の放棄は主張していません。

外国人の参政権の立法化についても、一時期は積極的な見解を持っていたようです。相互主義の観点から、在留日本人に選挙権を付与している国の場合に限って、日本に在留するその国の国民に選挙権を与えるべきとの意見をかつては表明していました。 2007年(平成19年)11月8日の国会開催期間中に、在日本大韓民国民団が主催する「永住外国人地方参政権の早期立法化を訴える全国決起大会」にも参加しています。そして2008年(平成20年)4月16日に開催された在日本大韓民国民団が開催した外国人参政権推進集会にも賛同していますが、2013年(平成25年)には帰化制度を改善することが優先されるべきと、外国人参政権の立場には慎重な立場を取っています。

第170回国会では、国籍法改正をする際には外国籍女性と日本人男性の間に生まれた子供の日本国籍付与の際にはDNA鑑定を行うべきだとの主張をしています。以前から田中氏は、オリンピックのナショナリズム的側面自体そのものを好んでいなかったため、2016年の東京へのオリンピック招致にも「オリンピックはインフラ整備のため途上国で行うべき」という批判的立場を取っていましたが、「2020年東京オリンピック」については、東京でのオリンピック開催は国際公約としていて、否定的な立場は取っていません。

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